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渡辺泰子 We are tilting. 2025年4月26日-2025年5月25日

We are tilting.
渡辺泰子

2025年4月26日(土) 〜 5月25日(日)
開廊時間: 水木 17:00 - 19:00, 土日 13:00 - 19:00
※オープニングパーティーの開催はありません。
※開廊日以外のご来場をご希望の方はご連絡ください。
※会場は勝手口からの入場になります。


こう想像してみ給え、いわば洞穴ほらあなのような地下の住居に人々がいる、その住居は太陽の光に向かって開いている洞穴の幅いっぱいの長い入口を持っている、そしてその人々はその住居の中に子供の頃から手足も首も縛られている。
--プラトン

地軸は公転軸に対して23.4度傾いているが、わたしたちは自分の身体を地面に対して垂直であると知覚し、傾いているとは知覚しない。
「わたしたちは傾いている」とは、コペルニクス的転回をつうじて出現する認識だ。地軸の傾きとは太陽を基準としたもので、地球を外から見たときに傾いていると言える。

わたしたちがプラトンの言うような地下の住人だったとして、この洞穴ほらあなのなかから地球の傾いている姿を見ることはできるのだろうか。

天重誠二

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本展 "We are tilting." で渡辺泰子は、「傾き」と「穴」という二つのキーワードをもとに、9年ぶりとなる映像と、羊毛フェルトを用いた新たなシリーズを発表します。

タイトルの「We are tilting.(わたしたちは傾いている)」は、地球の地軸の傾きに由来するとともに、現代文明の「傾き」も含意されています。


本展ではメインのシャッターが閉まっていますので、勝手口からお入りください。
小川駅側の隣家との狭い通路の奥に、看板が立ててあります。ドアが三つあり、一番奥のドアになります。
勝手口が閉まっている場合はご連絡ください。

会場入口の図

渡辺泰子

1981 生まれ
2007 武蔵野美術大学大学院造形研究科美術専攻油画コース修了

旅と地図をテーマに、他世界や他者との接触、その境界の解明を目的とし制作を行う。作品における宇宙的・社会的視座の背景には、SF小説や天文学の一分野である地球外知的生命体探査(SETI)からの影響、また人類の移動や越境の歴史における想像力と開拓への関心が挙げられる。作品の造形性は遊びや遊びの感覚が用いられ、視触覚的な身体的リアリティを出発点にして時間・空間・重力のスケールを自由に往き来するよう展開されてきた。
個人での活動の他、演劇とのコラボレーションや、女性アーティストコレクティブである Sabbatical Company ( 2015- ) や、年表制作を目的としたTimeline Project ( 2019 - ) の設立、運営に携わる。活動の複数性は、美術の枠組みにおける境界の解明としても展開されており、作品のコンセプトと目的を同じくして行われている。

web: https://yasukowatanabe-space.com